災害支援とワークショップ

作業療法支援ネットのワンコインセミナーで「災害」を取り上げて2年目になります。

今年は関東地方を襲う大型台風による被害の報道がされる中 10月24日にワンコインセミナーが

開かれました。今年は、食具・食事の工夫です。前回は、被災された食生活をテーマに栄養を考えた

缶詰の試食と缶詰開けに挑戦してもらいました。今年は、ペットボトルや牛乳パックで皿・スプーンを

つくり、缶詰ひとつをおいしく食べる工夫をしてもらうというものです。

作業療法支援ネットで災害をテーマの企画は、災害という予期しない出来事が起きたとき、

自分の持っている力をどのように発揮できるか日ごろから考えてもらう場を提供するものです。

1時間半程度の内容によります。地域活動のヒントにしてください。(対象は問いませんが、

障害のため配色サービスを受けたり、食事制限、調理困難で日ごろご自分で食事がとれない方を想定しています。)

セミナーの概要

1、災害のイメージアップをはかり、被災下ではどのようなことが起こるかを考えてもらいます。

2、最低日ごろてもとに用意しておくものを写真で示して、不足しているもの、ほかにほしいものなどを

話し合ってもらいます。

3、 被災に備えて日ごろからできることについて考えてもらいます。

① なんでも食べられるか

➁ 洋式トイレの高さに左右されず排泄できるか

③ 床からの立ち上がりができるか

④ 自分なりのストレッチが習慣になっているか

3.東京防災の本を回覧してもらいます。https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/1002147/1006044.html

 

4、防災本にあるペットボトルで作る皿と牛乳パックでつくるスプーンを紹介し実際につくります。

①図の理解

➁目と手の協調

③作業効率

などを知ることができます。

①,➁、③に問題がなければ調理に進み、問題があればサポートをして調理を体験します。

5、ツナ缶、ご飯パック、卵スープを渡します。調理環境は、ふつうの住宅の台所を想定しています。

調味料・道具・電子レンジ・ポット・冷蔵庫などがあります。

そこにあるもので作ります。

6、調理はできるだけご本人にまかせ、アドバイスを最低限にするとご本人の

達成感も大きくなります。

7、試食しながらのフィードバックです。

8、後片付け (この時間は時間調整のステップです。)

9、最後に避難所での体操を実践します。

 

【作業療法支援ネットから】

障害を持つ人にとって社会的なサービスを利用することが当たり前の社会になってきています。

しかし自分の身を守ることが健常者でも難しいなか、自分を信じて生きのび、さまざまな工夫を

して生活を立て直さなければなりません。社会的なサービスを受けつつも自分の身を守るためには、

いろいろな体験や活動の場が補償されなければならないと考えています。